いつかのカマキリ

吹っ飛ばされたカマキリはその後生きていたのか。

発狂した話

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先日、なんだか調子が悪いなと思って作業所を休んだ日、

夫と話していたら発狂してしまった

スマホ(なんでもいい、固いもの)で頭を殴る、満足するまで続ける

こうなるのは久しぶりで、誰かといる時にこうなってしまったのは初めてだった。

トリガーとなったのは自己嫌悪していた内容をほぼそのまま夫に指摘されたからだった。

まあ、ヨシヨシされているだけでは成長しないと思うし、夫は悪くないと思う。

サラリーマンとして真っ当な意見を率直に伝えてくれたんだと思う。

三者が聞いても納得できる内容だった。

 

最近は、作業所に行き始めて順調に過ごしていたように思う。

ただ一方で、作業所に行った日、行かなかった日関係なく、意欲が落ちてしまって家事が疎かになりがちだった。

 

作業所に行っていない日は家で午後まで寝たり、夫が帰ってくる直前まで布団で横になって過ごしていた。それ以上のことができなくなっていた。

 

それを夫に先に伝えていれば良かったのかもしれない。でも、自分でやると決めた以上、なんだか辞めちまえと言われてしまいそうで(実際夫は言うので)辞めたくなかったのでギリギリなんとかやっていた。

まあやれてなかったんだけど。

 

ほぼくたばった状態でフルタイム作業所に通えるわけもなく、昼前まで寝てなんとか起き出して、遅刻して作業所に通ったりして、1週間。

遅刻してでも欠勤しない、と決めて通った。

夫には復活してフルタイムで通えるようになってから、そういえば遅刻した日もあったよと事後報告しようと思っていた。

 

わたしはプライドが高いのだろうな。

そして、思っていたより作業所が第2の居場所として居心地がよくて、人間関係も構築できてきたので、続けて通いたい思いも強かった。

だから、夫から辞めたら?と言われるのが怖かった。

とか思ってる割に遅刻欠勤するのかよ、と自分でもツッコミたくなるが、無理だった。

 

体がついてこない、という言葉はよく聞くが、本当にその通りだった。気力を振り絞って遅刻してでも作業所に行っていた。

家に帰ってきては、溜まった洗い物を前になにもできず、着替えて布団にくるまっていた。

家のことがおざなりになるようでは、自分で行きたいから通い始めた作業所に通う資格ないな、と自嘲しながら、でもなにもできずにいた。

 

完璧にやりたい、気力がなくてやりたくない、休んだらできるか?少しできる、でもこんなんじゃダメだ…のループで1週間過ごして、ついに夫から「家事が疎かだ」と言われた。

その通りだったので、勇気づけられて少しだけやれた。

少しだけやれて、でもそれ以上ができなくて、自己嫌悪がましていくばかりだった。

 

翌週の月曜日、遅刻して行こうとしていた作業所に、体が動かなくて午後になってから休みます、と連絡をした。

さすがにもう限界だ、夫を頼ろう、と思って、夫にもうダメだ、とLINEした。

 

夫を頼るタイミングがいつも遅い、そして夫に伝わっていないことをこれまでも繰り返してきたけど、今回もそうだった。

 

夕飯を作る気力がどうしてもなくて、帰ってきた夫に、コンビニ行ってくるね、と言ったら「家にあるもので大丈夫だよ」と言われた。

 

思考力が落ちているから、気力がなくて作りたくないんだよ、と言えなくて、わかった とだけ言って卵焼きを作った。

なんだか卵焼きもうまく作れなくて、さらに落ち込んだ。

焦げてるくせに固まってない卵焼きを、夫がカバーしてくれて食べ始めた頃、自己嫌悪がピークだった。

 

わたしは仕事から帰ってきて疲れている夫に、満足にご飯も作ってあげられない。作業所にも行けない。自分で決めたことがひとつもできない。

なにもできなくていい、と言われて結婚したけど、やっぱりなにもできない自分では夫を支えきれない。優しい気持ちがご飯を用意できる原動力だったのに、優しい気持ちをデキナイと体が拒否する。

 

そこで、様子のおかしい私に夫がまたかよと(当然)落胆して、こうしてみたら、ああしてみたらと提案してくれた。このままでは一般就労も難しいから、作業所も辞めていい、と言った。

 

私は作業所は辞めたくない、と言うことしかできなかった。

どうしてこうなるか?と夫に言われたけど、わからなかった。

自分で決めたことを自分で実行しきれないなら、辞めた方がいい、でも、辞めたくない。と思った。

自我があったのはここらへんまでだ。

 

そのあとは、多分夫が何か言っていて、イライラして外でタバコを吸ってきたり、もうこの話は終わりにしよう、と切り替えようとしてくれていたと思う。記憶が曖昧だ。

 

ひたすらに自分が嫌で、夫に失望されたこの状況が嫌で、死にたくて、でも死ぬことは許されないから…と考えて、どうするか?となった時に、自傷行為を選んだ。

自分を罰して、自分が酷い目に遭えばいい。

スマホで思い切り頭を叩いた。痛い。これでいいんだ、痛くない自分よりも、痛い自分ざまあみろ。側頭部から後頭部まで、何度も、何度も叩いた。

 

気づいたら夫に取り押さえられていた。

スマホはどこか遠くへ投げられていた。

取り押さえられたことがショックで、(いや夫の方がショックでかかったとは思う)すこし暴れたあと過呼吸で頭がぼーっとして、落ち着いた。

 

自分が嫌で嫌で、死ねばいいと思っている気持ちは変わらないまま、夫が私の母親に電話をかけた。

 

こういう時に一番無神経なこと言ってくるのが母親なんだけど、今回は違った。

「作業所なんて、休み休み、さぼりさぼりで行くところなんだから辞めるか通うかの白黒じゃないよ」と言っていたのが、心にすっと入ってきた。

夫も、そうなのかとビックリしていた。

わたしたちは、白か黒かしか考えていなかったんだ。

 

三者目線で、わたしたちだけでは抜けられなかった闇から引っ張り上げられる感覚。

母と夫の会話を聞いていたら、かなり落ち着いた。自我も戻ってきた。

ただ、自我が何か言おうとすると涙が溢れて何も言えなかった。心の中でも気持ちが溢れて、うん、とすら言えなかった。

1時間くらい、二人が話しているのをそばで聞いていた。

 

母親と電話しながら、電話が終わった後も、夫は「追い詰めすぎた。ごめんなあ」と言ってくれた。

追い詰められたせいで、とは1ミリも思ってないけど、謝られたことは受け止めようと思った。

 

今回のことで分かったことは、私には、ムカついたり、逆ギレしたりする力がない。

うるせえ!しらねー!みたいな反撃が一切なく、ただただ受けたことを飲み込んで、そうだそうだ!と相手の意見に加勢して自分を責める。

度が過ぎると自傷に走る。

悪癖なので、早急に改善したい。

 

母親が言っていたのは、反射的に言い返す練習をした方がいい、ということだ。

あと、ものを頼む時はもっと軽やかに、とのこと。

洗い物が溜まってるぞ!と指摘されたらいや自分でやれよ!と反論できる、500円あげるから代わりにやってくれ、と頼み返す、など。

わたしの選択肢には一切なかった新しい会話だ。

 

逆ギレはわたしがされるのが嫌いだから人にはやらないと決めていたけど、徹底してやらなかったら、それはそれで齟齬が産まれるらしかった。

 

コミュニケーションは難しい。

自己理解も足りてないし、人に頼ることも(十分頼りまくってこれ以上は…と思っていたけど)うまくできていなかったみたいだ。

 

母親には、今回のことは喧嘩(には私がポンコツすぎてなってないけど)みたいなもんだね!と言われた。

次に夫から詰められるようなことがあったら、今回のことを思い出したい。

たまには逆ギレしてみるのも、いいのかな?

まだそこには納得いってないけど。

 

発狂は収まったのですが、なんかまた発狂したら嫌なので今日は病院で頓服を貰いに行ってこようと思います。